痛みの原因はそこから離れた箇所にある

先日股関節のワークショップを開催した時に、受講してくれた友人がこういったのを聞いて驚きました。「私、痛いのは腰の方で股関節じゃないのよ。(だから股関節のワークは関係ないでしょう?)」

体に痛みを感じたときに、痛みがある部分が問題の原因、と思うのは当たり前のこと.私もそうでした。解剖学や生理学を勉強する前、腰を患っていた時にマッサージを受けたら、そのマッサージ師さんは私の腰には一切触れず、私の股関節と脚を1時間半かけてマッサージしたのです。その当時の私はなんでこの人は腰を揉まないんだろう?痛いところを揉んで欲しいのに。ととても疑問に思ったものです。今になって思うと、このマッサージ師さんは体のことを理解しているクロウトだったんですね。

20年ほど前からヨガの無茶な練習がたたって腰の痛みが始まりました。今になって思うと、その原因は外旋筋の使い過ぎ、中臀筋の弱さと間違った使い方、仙腸関節のズレ、内転筋の弱化と、腰自体でなく、全てお尻と骨盤に関わることだったんです。こうした骨盤の歪みやズレがその上部にある腰に響いていっていたわけです。もちろん背骨周り、コアの筋肉を鍛えることもとても大切です。けれど、現代人の問題の多くはその座ってばかりいる生活スタイルにあります。1日のうち毎日6時間座っている人が、1週間に2回1時間のヨガのクラスを受けるだけでは、追いつかないほどお尻がガチガチになっているわけです。長時間座っていると、股関節の屈曲筋は、適応性短縮性収縮をします。つまり短くロックしたままになってしまうために、急に立ち上がると体がすぐには伸びきらなくなってしまうわけです。一度縮こまってしまった筋膜はなかなか元に戻る事はできません。そのためにヨガチューナップ®では筋膜リリースと矯正運動、神経調整の3本立ての療法を推薦しています。矯正運動に関しては、できる限り普段動かしていない方向に体を動かすことです。シンプルに考えると、前にばかり歩く生活をしている私たちは、後ろ向きに歩いたり、横向きに歩いたりするだけでも、身体が変わっていき、脳の中に新しい回路が生まれ、たとえ何歳になっても体と心を変革していくことが可能です。これを神経可塑性といいますが、今までやったことがなかった新しい動きを生活にどんどん取り入れて、座っている時間を短縮させ、外に出て歩いたり、ジャンプしたり、山登りをしたり、脳に新鮮な酸素をどんどん取り込んでいくようにしましょう。

11 thoughts on “痛みの原因はそこから離れた箇所にある

  1. rie より:

    虫歯では医者に出向いた際、順番がくるまで診察台で歯磨きの仕方を徹底指導されました。正直、早く治療して貰えないかな?と思っていました。数日後に理解できたことは、痛んでいる箇所を治療すればその時は良いが、その『原因』となる正しいブラッシングの仕方が出来ていないと、同じことの繰り返しになるのだと言うことでした。
    その後、カラダのメンテナンスをしてもらう時に、あぁその痛みはそんな所から来るのかと感じるようになりました。痛みは嬉しくないけれど、機能低下な部位(私の弱い部位)が知り得られると捉え、セルフケアによってより良いカラダになれる絶好なチャンスに出会えたと思うようにしています。

    1. sakura.u より:

      痛みの原因はそこから離れたところにあるという内容から、身体はつま先から頭の先まで繋がっていて、一部分だけに原因があると決めつけずに全体で考える必要があるんだと学びました。
      以前、肩こりと腰痛に悩み整体に行った時に、肩よりも肩甲骨を動かし、腰よりも股関節を動かしてもらったことを思い出しました。そして、整体師さんから、空き時間に行うストレッチを教えてもらい、それを続けないと戻ってしまうとお聞きしました。どんなに整った状態にしてもらっても、日々の筋膜のリリースやストレッチが重要なんだと思いました。
      そういった面で、ヨガチューナップの筋膜リリースと矯正運動、神経調整はとても画期的なプログラムだと思います。
      また、脳に新しい回路を作り出すこと、新しい酸素を送る為の神経可塑性の要素もヨガチューナップのプログラムでは得られると思います。
      普通のヨガクラス、いつもやってる運動、日々変わらない日常から、刺激を変えてみるにはとってもいい運動だなと思います。

  2. 日高久美子 より:

    左肩関節に違和感不調が出て肩甲骨ばかりを最初にボールリリースしていました。
    パソコン仕事でカチカチに硬い上腕の回内と回外から三角筋をリリースしていくうちに徐々に状態は回復していきました。痛みの出ている場所ばかりにフォーカスしすぎず生活スタイルなども考慮し、どこへアプローチするか広い視野を持って対応しようと思いました。筋膜は繋がっていているから!

  3. 伊藤かおり より:

    確かに私自身もそしてきっと多くの人々も、普段前に歩くばかりで、後ろ向きに歩いたり、横向きに歩いたりすることはありませんでした。体は様々な動きが出来る構造になっているのに、毎日の仕事や家事などで偏った同じ動き、同じ姿勢をずっと繰り返してしまっています。その結果筋肉が縮こまり、適応性短縮性収縮つまり短くロックしたままになっしまったのですね!デスクワークから立ち上がるときに体がギシギシする原因がわかり腑に落ちました。

  4. あんり より:

    年齢を重ねるうちに痛みは身体からのメッセージだと常にリマインドされます。人はクイックフィックス(早く完璧に直したい)を求めてしまいますが私たちが必要なのは常にメインテナンスをしてあげることで怪我をしてしまっても自分をアップグレードできるように毎日励んでいます。ただ膝が痛いから膝の問題だけではなく立つ位置から姿勢まで全部の自分を見つめて。100歳まで動ける身体に!

  5. Chika より:

    日々、自分の体で実験&観察をするように生活しています。ヨガチューナップに出会う前は、ヨガが全て!ヨガをやれば健康になれる!と思っていました。というか知識が乏しかった。
    ヨガチューナップの様々な動きを体験し、なるほどヨガだけじゃダメだと感じました。
    ウォーキングを取り入れたり、数年前からローラースケートも始め、家の中ではスキップしたりジャンプしたり、ハイハイしたり、去年から登山も始めました。
    体はヨガだけやってる時よりも、どんどん元気なことに気づきました。明日は今日より元気!を目指したいです。

  6. Chiaki より:

    筋膜は全身に張り巡らされている。
    これを考えると痛みの箇所だけをアプローチしていては解決しないということが理解できました。
    身体の構造を理解して全身を緩めることで痛みが緩和する。
    そして自分で筋膜リリースケアできるようになれば楽になる。。。
    そのためのセラピーボールは本当に有効だとセラピーボールを実際使用して実感しています。
    私は首周りに詰まりを感じやすのですが、腰から背中を広範囲に緩めていくと、
    首にもスペースを感じることができるようになります。
    更に矯正運動、神経調整も実践・学びを深めていきたいです。

  7. タミエ より:

    年々自分以外(親族)のことで忙しくなっていくなと感じています。日常生活にいっぱいいっぱいで今回のヨガチューンナップ@認定を見送る理由はいくつもありました。今回受けてみて知識があれば痛みの原因を分析できることがわかりました。人に聞けば何でも教えてくれる、ということが当たり前の日常になっていて自分で調べて考えて答えを出してそして伝える、ということが新鮮でした。ヨガチューンナップの筋膜リリースと矯正運動、神経調整これらをもっと理解して自分の言葉で伝えていけたらいいなと思いこれからも頑張っていきます。

  8. アキ より:

    アナトミートレインを知ると、痛みの原因が痛みと違うところにあることが理解できるようになりました。筋膜の重ね着のどこに原因があるのか、またどのようにつながっているのかで痛みの原因を想定することができます。ボールを当てていると、人生の中で一度も押したことがないようなところがとても痛いと感じることがある。最近はそういうところを見つけると、なんだかとてもうれしくなります。

  9. hikaru.k より:

    コロナ禍で動く機会が減り固まった生活をを送っていました。
    また世の中も出歩く人を悪人の様に扱いストレスを感じていました。
    自分も動かずにいたら腰痛にになり高齢者向けのクラスの参加の方も同じで動かないから→動けない→動くと痛いから運動を辞めるという人が
    多く悲しい状況が続きました。
    また、整骨院で腰を揉んでもらうけどあまり効果が無いから、運動は辞めて暫くは安静にしてるという人がとてもこの時期は多かったです。
    動かない事は楽なんだけど、結局は寿命を縮めてる可能性が大いにあるので運動習慣を続けてもらう為にもYTUボールでセルフケアの方法を伝えて元気な生活を送れる人を増やしたいです。

  10. Satomi KAWASHIMA より:

    ―テンセグリティ―身体はこれによって支えられている。首コリ、特に右側の症状がひどくて整体を受けていたところ、施術してくれている先生が、私の左大腿の前側を解したら、楽に首が動かせるようになりました。遠くから引っ張って引っ張って引っ張って…緊張した箇所が連携している箇所を次々と緊張させた結果がこれです。私達の身体が素晴らしく巧妙にできているということ、それをヨガチューナップⓇを通じて皆に教えてあげたいです。

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